10/25 16:00, 17:30, 19:00（パフォーマンス45分＋各回20分の交流）
※開催日は9/28ではありませんので、ご注意下さい
花飾り製作のメートル・ダール（フランス人間国宝）、セヴリナ・ラルティーグと、その弟子の刺繍作家マルタン・プレオー。彼らの職人技の実演と共に、両者をつなぐ継承の絆と、日本の伝統への思いを示すアートパフォーマンスをご覧いただきます。2024年、フランスでは、日本の人間国宝制度に着想を得た「メートル・ダール制度」の創設から30周年を迎えます。
「パリュルリー・フロラル（parurerie florale）」と呼ばれる、造花を用いた服飾品製造業は、フランスで18世紀末から20世紀初頭に非常に盛んになりました。今日、その匠の技はセヴリナ・ラルティーグら、ごくわずかなプロフェッショナルによって保持されています。布を染めて仕上げた後、様々な形やサイズの打ち抜き器を用いてカッティングを行います。次に花弁を形成し、花を組み立てます。製作には羽や馬の毛、紙など他の素材を組み合わせることもできます。
※ご予約はこちら：https://floraisons.peatix.com/
主催：関西日仏学館、フランス サヴォアフェール研究所
会場構成：Teruhiro Yanagihara Studio
助成：アンスティチュ・フランセ パリ本部、フランス サヴォアフェール研究所
協力：フランス文化省
メートル・ダール制度：希少な匠の技と高度な技術の継承への支援
1994年以来、フランスの文化省は、卓越した希少な工芸のサヴォアフェール（匠の技）の存続に取り組んでいます。「メートル・ダール（名匠）」の称号と、「メートル・ダール – エレーヴ（名匠と弟子）」と称するプログラムによって、文化省は、美術工芸の素晴らしさを体現する技、そして、それらの技能訓練の機会の提供がごくわずかな、あるいは訓練そのものが存在しないような技の継承を支援しているのです。2012年以来、フランス サヴォアフェール研究所によって、この制度は継承への支援を伴って運用されています。ヨーロッパでは唯一の制度として、毎回、認定された者は3年間にわたりサポートを受け、特定の知識や高度な技術を他の者に円滑に伝承し、専門的で創造的な新しいアイデンティティーを育むことが可能となっています。弟子たちの将来や、師匠と弟子の2人組から導かれる彼らの職業の未来に対する考察が、議論の中心に据えられています。これまでに105種類の異なる専門分野において、149名がメートル・ダールに、155名がその弟子に認定されました。今年2024年は、この制度の誕生から30周年を迎えます。
セヴリナ・ラルティーグ（Séverina LARTIGUE）
セヴリナ・ラルティーグは、ラグジュアリー業界に向けて花飾り製作を手がけている。1902年創業のメゾン「Fromentin（フロマンタン）」のジャック・ドゥラマールらのもとでその技術を習得した彼女は、デザインから最終の縫製まで、各工程が完全にひとつの技能に対応する花飾り製作のあらゆる工程をマスターしている。同時に、自身のアトリエに、いまや製造されていない18世紀～20世紀までのカッティングや型抜きの道具を6000点以上、根気強く収集した。
2022年、フランス文化省によって「メートル・ダール」に認定され、いまではその技術知識がマルタン・プレオーに継承されている。彼らは共に、活発な研究と創作において伝統と革新を融合し、この希少な匠の技の保存と進化に取り組んでいる。
マルタン・プレオー（Martin PREAULT）
刺繍作家のマルタン・プレオーは、5年前からクリスチャン・ディオールのスタジオに勤務している。まずプレタポルテの刺繍チームに加わった後、オートクチュールのアシスタント刺繍デザイナーを務めている。同時に、フリーランスとして新進ブランドや広告、ショー、音楽など様々な分野とのコラボレーションを行っている。
2022年、メートル・ダール制度において花飾り製作の名匠セヴリナ・ラルティーグの弟子に選ばれる。両者が出会い、各自の分野を補完することで、継承は自然に行われた。マルタン・プレオーは、その独自性や感性、才能を発揮することで、希少な技を蘇らせ、時代に応じたものに発展させ得るだろう。
VAGUE by Teruhiro Yanagihara Studio
インテリアデザイン、プロダクトデザイン、ブランドのクリエイティブディレクション、アートディレクションなど包括的な提案を行う。神戶と仏アルルにスタジオ兼ギャラリースペースVAGUEを構え、⽇本、フランス、イギリス、台湾、オランダを拠点に国やジャンルの境界を越えたプロジェクトを⼿がける。
MAMIUMU
独自の発声法による聲。グラスハープ、ライアー、笛、太鼓、木・石・金属の鳴り物、等を使った演奏。それらが響きの時空間を現出し、ひとつとなり創造すること〜を基とする。